top of page
sub1.jpg

PSB 3期生 卒業生インタビュー

PSB3期生 荒川 大寛さん

所属:株式会社リクルート
   3Trees株式会社/代表取締役社長 CEO

PSB受講期間:2023年4月~10月

IMG_2533.JPG

――Blue United賞の受賞、おめでとうございます! 受講生の皆さんによる投票で、講義における「貢献度No.1」に選ばれましたね。先日、修了式を終えましたが、第3期を終えた感想を教えてください。

 

僕がPSBに入った目的に、自分の会社でスポーツ事業を立ち上げるという明確な目標がありました。そのヒントを得たり、具体的につながりを作ったりということができ、僕の中ではやり切ったという気持ちですね。あとは、特にスポーツ業界は一人でできることが限られていると痛感している中で、事務局の方々も含めて一人ひとりとコミュニケーションが取れたこと、自分がどういう人間かを分かってもらえたこと、世代を超えて交流できたことは非常に価値があると感じています。

 

――講義の中でも積極的に発言したり、他の受講生をリードされたりしていました。何か意識されていたのでしょうか

 

そうですね。シンプルに受講料を払っているわけですし(笑)、 いい学び、いい気づきを得たいという貪欲な思いから、どう振る舞ったらいいかをすごく考えました。他にも複数のスポーツビジネススクールに通った経験上、学びを深められるのは世代を超えて様々な意見が活発に出たときです。まずは自分が議論を着火させるとか、他の人が話しやすい土壌を作るとか、自分の中でモヤモヤしていることを“場”に放り投げることで講師の方から意見をいただくなどして、みんなでディスカッションできればいいなと思っていました。自分が主体的にアクションして、みんなにとっての学びや気づきを得たいと意識していました。

 

――学びに対する貪欲さに関して、何かきっかけがあったのでしょうか。

 

2015年にキャリアの中で最も挫折したというか、どん底を味わったんですよね。それを乗り越えられたきっかけの一つが読書だったんです。それまでは、自分の中で凝り固まったやり方というか、正解は1つだという考えがあって、柔軟性が欠けていました。しかし、選択肢や考え方に幅を持っておくと、自分で行動ができるんだと学びました。1日1冊、本を読むくらいの気持ちで1年半やり続けた結果、 いろんな考え方が引き出しにストックされていき、最大公約数みたいなものが見えてくることがあると感じました。また、仮説がないと議論が発展していかないという感覚もあり、学びを通じて自分の考えを持っておくことの大切さも感じています。
 

――様々なスポーツビジネスのスクールに通われた中で、PSBの特徴はどんなところにあると思いますか。

スポーツビジネスのスクールには様々なものがありますが、最も体系的に学べたのがPSBだと思います。例えば、スポーツの起源やスポーツビジネスが始まった理由などから学ぶ機会はPSBしかありません。一部分を切り取ってノウハウ的なことを学ぶのではなく、きちんと起源に立ち返って、本質的に原理原則を学んでいくスタンスがすごく好きでした。スポーツビジネスにおいて「これが答えである」という知識を得るのではなく、原理原則に基づいた考え方をしっかりと身に着けておけば、様々な状況に柔軟に対応できるようになるという意味で、すごく実践的なプログラムだと思います。

――実際のお仕事で生きている部分はありますか。

 

そうですね。実際に自分の会社で、あるJクラブと一緒に仕事をさせていただいたり、他のプロスポーツクラブに提案したりする機会もあります。例えば、事業部門と強化部門が1枚岩になりにくいことのもどかしさについて講義でディスカッションしましたが、クラブ内で一体感を持つためにミッション、ビジョン、バリュー等が必要だということも分かりました。現在進行形で、あるクラブのミッション等を作成する仕事をやらせていただいていますが、講義で学んだことがすごく生きています。

 

――講義の中で印象に残っていることは何でしょうか。
 

僕自身はプロスポーツクラブの中ではなく、外からエンカレッジしていきたいという思いがあるので、同じようにご活躍されている方々の講義は響きました。例えば、playgroundの伊藤圭史さんのように最前線にいる方の葛藤や、うまくいかないときにどう乗り切ったなどの話が印象に残っています。正直、伊藤さんの外見からすると、新しいコンテンツやDXなどテクニカルなお話をされるのかと思っていたら、全く違いました。しっかりとしたビジョンを持ち、本当にスポーツのためになるのか、本当に関わっている人のためになるのかと、本質を大事にされていたことが衝撃的でした。自分の中では意外と抜け落ちていた部分でしたし、本質的なことに対して自社のリソースを生かせているかを徹底的に考えられていたことも、良い気づきになりました。


――大変だったことは何かありましたか。
 

最初は大学生と一緒に学ぶことが心配でした。ディスカッションの質を高めたいと短絡的に考えると、社会人同士の方がいいのではないかと感じたからです。僕自身が38歳で最年少の大学生とは20歳近く差があり、そんなに年齢の離れた人とワークをする機会はなかったので、どうやってコミュニケーションを取ったら一緒に良いものを作り上げることができるか、自分の立ち振る舞いを含めて考えましたし、若いメンバーにも正直に伝えました。しかし、発言を促すために質問をしてみると、思った以上に彼らがしっかりとした意見を持っていることが分かりました。そこからは、みんなが発言しやすい環境を作るという自分の役割が明確になり、みんなに対してフラットに、かつオープンになることができました。最初は戸惑いもありましたが、世代を超えて交流できた感覚はありますね。
 

――11月にはホームカミングデーもありました。第3期だけでなく、このプログラム全体のつながりの価値をどのように感じていますか。

 

仲間になるつもりで皆さんと関わっていますし、ゆくゆくは一緒に仕事をすることがあるかもしれません。実は僕が起業したきっかけは、別のビジネススクール終了後に卒業生の仲間で意見交換したり、一緒にスポーツ観戦に行ったり、スポーツビジネスについて語り合ったりしたことなんです。自分たちが今後どうしていきたいのか、キャリアと本気で向き合う中で様々なチャンスがあると思いますし、プログラムが終わった後が大事だと誰よりも考えていると思います。僕の究極的な思いは、多くの人のキャリアをエンカレッジしながら感動体験にあふれる世界を作りたいというものです。自分一人ではできないことが可能になるという意味でも、みんなを巻き込んでいきたいと思っています。

 

――何か具体的に考えていらっしゃるのですか。
 

学んだことが実際にどうなっているのか、現場を見た上でディスカッションすることが血肉になると考えています。11月に「札幌 まなび旅」を開催させていただきましたが、みんなで札幌ドームやエスコンフィールドHOKKAIDOなどに行って、運営視点で試合観戦しながら語り合ったり、施設見学をした後で食事をしながらアイデアをぶつけあったりして、楽しみながら学びを深める機会を作れればと思っています。「まなび旅」は自社事業の一つで、学びながら旅をする、スポーツツーリズム的な発想です。


――最後に、これからPSBに学びに来る方々へのメッセージをお願いします。

率直にいろんな方とつながりたいと思いますし、僕自身は第3期でしたが、第1期や第2期の方とも交流する機会を作れています。いろんな方の思いや意見が具体的にどんどん出てくる中で、一緒に何かをやっていきたいという意味も込めて、多くの方とつながりを持ちたいと思っています。 PSBが貴重な学びの場であることも当然ですが、とにかくスポーツ業界を一緒に盛り上げていきたいと考えているので、「ようこそ、よくぞ、お越しくださいました」と思いますし、いろんな方といろんな話ができるとうれしいですね。

sub1.jpg
  • X
bottom of page